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入門編:Prince / プリンスとは?

Q:「プリンスについて知ってますか?」

A:
「なにそれ?知らない」
「プリンス…、名前は知ってるけど…バンドだっけ?」
「エイズで亡くなった人だよね?(Queenと間違えている例)」
「プリンスってあの気持ち悪い人?」
「プリンス?なんかむかーし流行った人でしょ?」

マイ・ネーム・イズ・プリンス"Shut up, already... Damn!" 我々ファンには信じがたいことですが、プリンスのことをよく知らない人は意外に沢山います(当たり前だ)。そんな前提に立ち、プリンスのことを知らない人に知ってもらい、あわよくばファンになってもらおうというのが当サイトの目的です。※もちろんすでに知ってる人もウエルカムです。

さて、ここにあえて濃い画像を載せたのは、これがプリンスだからです。ここで拒否反応が出る人は遠慮なさらずオサラバしてください。ここがプリンスのディープな世界への玄関になるのか、最初で最後のインフォメーションになるのかは、あなたの感性次第です


1. で、プリンスって誰?

プリンスは米国のミュージシャンです。1970年代末から2000年代初期にかけて活躍しました。"Prince"という名前は芸名ではなく本名で、フルネームはPrince Rogers Nelson(プリンス・ロジャース・ネルソン)です。基本的にソロのパフォーマーですが、折々にバンドを編成して従えています。マルチプレイヤーであり、ギター、ベース、ピアノ/キーボード、ドラムスをはじめとする20種類以上の楽器を演奏。作詞作曲・歌唱・演奏・レコーディング・プロデュースを大体1人で行います。過去に映画に何度か主演したことがありますが、俳優という肩書きを使うことは殆どありません。2016年4月に鎮痛剤の過剰摂取による事故で惜しまれながら急逝しました。享年57という若さでした。

セクシープリンス若い頃はセクシーなイメージを前面に打ち出す戦略で話題を集めながら世界的な成功を収めたため、未だにそのイメージが先行することが多いです。特に80年代から90年代初頭にかけてリアルタイムに彼の音楽を聴いていた世代にとっては顕著にその傾向があると思います。否定はしませんが、それは彼の要素のほんの一側面。特に、後述する改宗をしてからはダーティな歌詞を自ら封印するなど品行方正にシフトしていました。

2. プリンスの何がすごいの?

作詞作曲、演奏を全部こなすだけではなく、それぞれのスキルがトップクラスで優れているという、音楽の申し子のような存在です。ちょっとそれ反則じゃない?と言いたくなるレベルで、ピアノもドラムもベースも上手いんですが、特にギターについては、エリック・クラプトンに「世界で最高のギタリストの1人」と言わしめるほど。余談ですが、クラプトンは「世界最高のギタリストってどんな気分?」と聞かれた際に「分からないな、プリンスに聞いてくれ」と回答したことも。
そして作曲やアレンジ能力については言わずもがな。確かな音楽的技能、豊富な知識、そして斬新なアイデアに裏打ちされた彼の音楽は特に同業者からのリスペクトが厚く、ミュージシャンズ・ミュージシャンの典型と言われます。彼を形容する際に「天才」という言葉が出てこないことは稀です。

プリンス楽器

この手の記録は彼の凄さの本質ではありませんが、一応数字的な面での生前の記録の一部を以下にご紹介します(2016年時点)。

3. プリンスはどんなジャンルの音楽をやっているの?

プリンス自身は「ミネアポリス・サウンド」の発明者として知られていますが、それは彼のカレイド・スコープのような音世界の一部でしかありません。特定のジャンルに囚われず、様々な音を作っています。ロック、R&B、ファンク、ヒップホップ、ジャズ、ニュー・ウェイブ、ラテン…。1つのジャンルにカテゴライズすることができないので、ポップ・ミュージックと称した方が適切かもしれません。ちなみに国内盤レコードの帯では「ロック/ビートファンク」という謎の定義がされていたり、定義を諦めたのか「プリンス・ミュージック」と書かれていることさえありました。
プリンスが影響を受けたミュージシャンについてはコチラで紹介しています。

4. プリンスの代表曲は?

個人的な趣向を勘案すると200曲ぐらいになりそうですが、一般的には「Purple Rain」でしょう。若い世代は知らないかもですが、ある程度の年代なら一度は聴いたことがあるのでは?同名映画およびアルバムのタイトル曲でもあり、プリンス=パープル(紫)を決定付けた名曲でもあります。

5. プリンスの国籍・人種・性別・恋愛・宗教は?

アフリカ系アメリカ人で男性。
見た目はゲイっぽいですが、ストレート。過去に2度結婚し、その後は独身。かつてはキリスト教の新興系セブンスデー・アドベンティストの信者と伝えられていましたが、ミレニアムの前後でエホバの証人に改宗しました。また、90年代から亡くなるまでの間、ベジタリアンを貫いていました。

6. プリンスの身体的・性格的特徴は?

プリンス 身長背がとても低いです(160cm未満?)。普段からハイヒールを着用しています。アメリカにおいてこの身長はかなり低い部類。プリンスも昔からよくバカにされたらしいです。しかし偉人で背の低い人は多いし、プリンスは背の低さを含めてチャーミングな魅力を醸し出しています。彼が長身だったら…、想像できません。関連リンク:「巨大な小人」 運動神経はかなり良くて、バスケや卓球が得意。若い頃は跳び回りながら歌ってました。日頃トレーニングしてるので、踊りながら口パクを使わずにパフォーマンスできたのでしょう。
※ 通説では155~158cmとなっていましたが、検死報告書では63インチ(約160cm)と記載されていました。

ステージ上では徹底したエンターティナーですが、プライベートでは秘密主義者でインタビュー嫌い。とても生真面目かつシャイな性格で、ステージとのギャップ差が大きいアーティストの1人として知られています。また、バンドメンバーに罰金を科したジェームス・ブラウンのようにコントロールフリークとも称されます。バンドメンバーやスタッフに対する独裁者のような振る舞いもありますが、それがプリンスをプリンスたらしめている一要素となっています。

7.プリンスの仕事の流儀は?

天才肌のアーティストとして知られますが、実は相当な努力家でワーカホリック。毎日のように作曲やレコーディングを行っていました。アルバムのリリースペースは大体が1年に1枚以上。ナポレオンじゃないですが数時間しか寝ないことはザラで、ライブの前には入念なリハーサルをして、終わればセットリストのまったく異なるアフターショーを敢行。その合間を縫ってレコーディングをするという離れ業。憑りつかれたように音楽活動に打ち込んでいたと、一緒に働いていたことのある人間は口を揃えて証言しています。
そのため、ストックされた未発表曲は膨大な量に及び、優れた曲でもアルバムに合わないとお蔵入りにするため、流出したアウトテイクのブートレグの量は比肩するアーティストがいないレベル。参考リンク:「プリンスのアルバムは1世紀かけてリリースしても出し切れない」

8.結局、プリンスとは?

"One and only"、彼を形容するのにこれほどピッタリなフレーズはありません。シルエットや音の断片からでも「あ、これプリンスだ」と分かるユニークさ。そして天才的な脅威の作品群。あとはご自身の目と耳で体験してみてください。"Welcome 2 the dawn." (夜明けへようこそ)

YouTubeで「5分で分かるプリンスのこと」という動画も作ったので、最後にこちらでも紹介しておきます。

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